台湾の商習慣

台湾のまとめ買い文化について

初めまして。マーケティング部の落合と申します。

関西出身、台湾在住5年目の日本人です。

日本とは異なり、台湾では「まとめ買いがお得」という考えが強く、国内企業側のキャンペーンの多くが「まとめて買えばディスカウント」の販売戦略を取っています。

今回は台湾では一般的、しかし日本人にはなじみがない台湾の商習慣、

「まとめ買い割引の文化」に関して皆さんにお伝えいたします。

「買一送一」が街に溢れている

百貨店、スーパー、コンビニ等、日本人がものを買うときに見慣れない表記の代表がこちら「買一送一」。

意味としてはシンプルに「一つ買ったら、一つタダ。」それだけです。

時には「買二送一」、「買三送一」といった記載も見られます。

食品、飲料、日用品とありとあらゆる「商品」にこのマーケティング手法が使われています。

私が台湾に来たばかりのころ、セブンイレブンでコーヒーを買一送一で購入したところ、一度に2杯のコーヒーを手渡され焦った経験があります。汗

※後に知ったのですが、レジで申告すればレシートにスタンプを押してくれるので、一度に2杯もらう必要はないです。

流石にすごいなと感じた内容は、マンションの1室を購入するともう1室プレゼント!なんてグレイトな広告を目にした時でした。

日本人としては単純に販売価格を50%OFFにしてほしいと思ってしまいがちですが、

台湾人にとっては「必要なものを単品価格で2つ購入」したほうがお得感が得られるのでしょう。

●●折(何割引き)の表記

「7折」「8折」「9折」といった「○○折」という表記も頻繁に目にします。

こちらは、「1-〇〇折(表示の数字)」分ディスカウントの意味となります。

例えば100元の商品を「9折」で購入する場合の計算式は、100元×0.9=90元となります。

つまり日本でいう10%OFFの考え方ですね。

 

日本だと割引率を〇〇%OFFのように記載しますが、台湾では割り引いた後〇〇%残るという記載方法です。

画像の内容だと、「第二件(2点目)は50%割り引き※1点目の割引は無し」となります。つまり2点まとめて買うとお得になります。

 

任〇〇件+価格の表記

こちらに関してはお店指定の「任意」の商品2点購入することで、

値札の価格が適用という意味となります。

画像の内容だと、「指定の商品2点で99元」で購入できます。

小さくて見えにくいですが、単品価格TWD59なので、2件まとめ買いをしたほうがお得ですね!

コンビニ等で、ビールのつまみにスナック菓子を一袋買おうかなと見ていたら、この表記の誘惑に負けてしまい、ついつい2袋を買う習慣がついてしまいます。

 

まとめ買い文化の背景

■POINT1:台湾では、親族の関係性を非常に重視する

→日本の核家族化が叫ばれる中、台湾では親戚、親、子の繋がりが非常に強いです。

春節、祖父母の誕生日、子供が生まれた周年記念等、家族行事が年間を通して沢山あります。

美味しい物、品質の良い商品はコミュニティの中で随時口コミされ、購買行動に繋がります。

弊社の社員の家庭では祖母方に7兄弟おり、親戚のおばさんはおいしいと思った梅をまとめ買いし親戚中に配って回るそうです。

■POINT2:台湾では、親と住む子ども、若しくは世帯が多い

→台湾の不動産が世界的にも高騰していることも原因に挙げられますが、基本的に子供、若しくはその世帯はどちらかの親、祖父母と2世帯、3世帯で住居を共にすることが一般的です。

つまり一家族あたりの消費活動の規模は大きく、まとめ買いニーズは日本よりも高いです。

私も台湾のコストコに行ったことが何度かありますが、週末は大量にたくさんまとめ買いする家族で前に進めないことが多々あります。

■POINT3:同じ価格で沢山買えたほうがお得という考え

前述しましたが、日本人だと1つの商品の単価をディスカウントしてくれたほうがお得感を感じ易いかもしれません。しかし台湾人の感覚としては、「同じ価格で+αがあるとよりお得」という考えが浸透しています。

台湾国内におけるキャンペーン(割引)方法を見ても、この考え方が台湾人に馴染みがあり、購買意欲をそそるのでしょう。

まとめ

上記のようなまとめ買いの文化を背景に、各企業では独身の日(W11)、母の日、周年慶等、各種台湾のイベントに合わせてキャンペーンを実施します。

今後日系企業のクライアント様で、「台湾で販売開始したい!販売拡大していきたい!」とお考えであれば、是非まとめ買いの販売方法をご検討頂くことをお勧めいたします。

2020年はCOVID-19の影響もあり、ECサイトではまとめ買いをするユーザー数は増加の一途を辿っています。

台湾人の商習慣にはまる販促、キャンペーンを実施いただくことで、売上アップに繋がるかと思います。

アジアンブリッジでは、100社以上のクライアント様の台湾国内EC展開だけではなく、「台湾で売れる商品販売戦略」のご提案実績がございます。

今後海外への販路拡大をご検討されている企業様、是非お気軽にご相談ください!

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