【台湾越境EC成功のコツ】「シーズンイベント」を活用した販促施策の基礎知識とコツ

台湾は、約2,300万人の人口を持ち、越境ECのマーケットは非常に注目を集めています。人口比率は漢族95％以上で、他に約２.3%少数民族約が暮らしています。2020年の一人当たりのGDPは28,000米ドルであり、シンガポール・香港を除く東南アジアと比較すると高い水準です。

台湾でのインターネット普及率は90％超えており、2021年時点で越境ECのマーケットは中国、アメリカに続いて第3位にランクインしております。

「台湾でのシーズンイベント一覧」

	イベント・行事	セール情報
1月
2月	春節	デパートではセールを行うが、食器などの正月用品はむしろ高くなる
3月		春物セール開始
4月	清明節	毛用品をまとめ買いするとお得な時期
5月	母の日	母の日の1ヶ月前あたりからセール開始、化粧品など女性物が安くなる
6月
7月
8月	父の日	父の日の1ヶ月前あたりからセール開始、男性物が安くなる 末ごろから夏物セール開始
9月	周年慶	周年慶というイベントは11月ごろまで続き、1年で1番大きなセールが開催される
10月
11月	独身の日
12月	クリスマス

台湾で越境ECを行う上ではシーズンイベントを活用することが重要です。
台湾人は「お得感」のあるお買い物が大好きで、「お得になっていないと買わない」と考える方や「お買い得な時にまとめて買う」という方も多いです。
そのため、小売り店やオンラインショップ側はセールやキャンペーンを随時開催し売り上げの山場をつくります。消費者もこのタイミングを狙ってまとめ買いをするので、お財布の紐が緩くなります。
台湾の消費者向けに販売をするのであれば、こういった台湾のシーズンイベントをよく理解し、シーズンイベントに合わせてキャンペーンを行うことをお勧めいたします。

また、「日本製」の商品は台湾の方に人気が高いため、キャンペーンを行う際は日本のブランドということが分かる用に行うことがポイントになります。

台湾の「シーズンイベント」は大きく４回あります。

　　5月　母の日
　　9月　周年慶
　　11月　独身の日
　　2月　春節

台湾では、儒教や仏教の教えから親を非常に大事にする「孝順」の文化が根付いています。
台湾人にとって、母の日は特別な日で家族みんなで集まってお母さんにプレゼントを贈ったり食事を一緒にしたりします。既婚の男性は奥さんにプレゼントを贈ります。
つまり5月の母の日は女性へのプレゼントが贈られる日なのです。

基本的に化粧品、食品、雑貨、家庭用品、アパレルなどがセールになり、上半期の売り上げに大きく左右するイベントになります。

1年に1度百貨店などが大セールを行います。
もともと百貨店がメインのセールだったのですが、最近では小さな路面店や小売り店、ECの店舗などでも周年慶が行われるようになりました。
また、この周年慶は9月～12月まで長く続き、店舗によって1ヵ月～2ヵ月と時期が決められています。

この時期は2000元購入したら200元のクーポンが配布されたり、〇〇％OFFの割引などが行われます。購入者にとってと最も安くなる時期なので、たくさんのまとめ買いがされます。百貨店などの店舗系ではこの時期に年間の売り上げの3割を稼いでしまうケースもあります。

中国のアリババが仕掛けた独身の日は台湾にも伝播し、台湾でも数年前から独身の日のセールが当たり前になりました。独身の日は11月11日と言われていて最も売れる日は11月11日ではありますが、実際には11月中は通しでセールが行われています。

主にECでセールが行われ、食品、家電、日用品とオールジャンルで安くなっています。
EC上では11月11日にちなんだ売値が1111元の商品や1つ購入したら1つついてくるキャンペーン、商品代金＋1元でプレゼントがついてくるなど様々な「1」にちなんだキャンペーンが行われます

春節はチャイニーズニューイヤーのセールになります。
多くの都市在住者が実家や故郷に帰り親戚一同が集まり、は贈り物を贈りあう文化があるため、贈答品となるようなものがよく売れます。
またこの頃にボーナスを出す企業も多く、ボーナスが出ることも相まって消費者の購買意欲は高まる時期になります。

シーズンイベントを活用して台湾で越境ECを成功させるコツは以下の通りです。

シーズンイベントに合わせて、適切なキャンペーンLPを作る

LPの最重要点となる購入のオファー部分には、「今まとめて複数ご購入いただいた方には特別こういう特典をつけます」という情報や「この期間だけ〇〇割引き」というわかりやすいお得なキャンペーンを行うことが多いです。
因みに、購入のオファー部分とは購入してほしい「商品のカートや購入ボタンが配置されている箇所」にあたります。

また、購入のオファー部分には値引きだけではなく、「この時期に2000元以上ご購入いただいた方には特別に抽選でiPadをプレゼント」「ダイソンをプレゼント」などといった抽選のキャンペーンといった施策も効果的です。
セール時のキャンペーン施策としては「どうせ買うなら今買おうと」そして「たくさん買おう」と思ってもらえる内容が大切です。

LPにおける購入オファー部分に有効な販促施策は以下の通りです。

セールの時期にキャンペーンを行った年と行わなかった年では同じ商品の販売売り上げに平均で1.5倍～2倍程の差があるという実績も出ています。
台湾のECで販売する際は是非このようなシーズンイベントの時期をよく把握し、そのタイミングでキャンペーンを行い売り上げの山をつくることが必要です。