台湾越境EC大百科
【台湾越境EC成功事例】スキンケア商品の「定期購入」を6ヶ月で単月黒字化
公開日:2022年02月18日 更新日:2022年08月02日
台湾越境EC大百科
公開日:2022年02月18日 更新日:2022年08月02日
「知識ゼロからわかる越境EC大百科」の、台湾における「スキンケア商品のECでの定期購入販売」の成功事例を解説したページです。
台湾における越境ECで注意すべきポイントや成功のコツについて実際に合った事例で解説しています。
台湾は、約2,300万人の人口を持ち、越境ECのマーケットは非常に注目を集めています。人口比率は漢族95%以上で、他に約2.3%少数民族約が暮らしています。2020年の一人当たりのGDPは28,000米ドルであり、シンガポール・香港を除く東南アジアと比較すると高い水準です。
台湾でのインターネット普及率は90%超えており、2021年時点で越境ECのマーケットは中国、アメリカに続いて第3位にランクインしております。
進出国:台湾
商材:スキンケア商品
価格:約5,400円
対象顧客層:30代前半から50歳前後の女性
実績:難しいとされている「アジアにおけるECでの定期購入販売」を、台湾で立ち上げから半年で単月黒字化まで立ち上げました。
アジアで「定期購入」は通用しないと聞いたという方は多いかもしれませんが、実際は通用します。
日本以外のアジアの国では比較的「まとめ買い」や「バラ買い」の習慣が定着し、現地企業で定期通販で販売している商品が非常に少ないことも事実ですが、消耗するものは定期的に届いた方が便利と考える方や、お得感が高いので定期購入の方が良いと考える方もいらっしゃいます。
アジアンブリッジが所持する過去の実績データから分析するとアジアにおけるおける定期購入の継続率は日本と比較すると最初は10%~15%ほど下がりますが、最終的には日本の定期購入の継続率と同じ数値に落ち着く傾向があります。
従って十分に成功のチャンスはあると考え、今回は以下のステップに沿って「定期購入」にチャレンジしました。
1.まとめ売りを1番お得にした手法の実施
2.定期1個売りをメインに販売した手法の実施
3.CRM(顧客管理システム)施策を取り入れた手法の実施
【実際に現地で展開した広告】
スタート時はまとめ売りを1番お得にしました。
単品1個売り 1200元
定期購入 980元
6個まとめ売り 5300元
購入者にとって6個まとめ売りが一番お得なため、まとめ売りの購入率は最も高かった一方、CPO(Cost Per Order:新規顧客1人に商品を購入してもらうためにかかった広告費用)は8000元~10000元となり購入件数も少ない結果となりました。
結局投資対効果が合わず6個まとめ売りは広告をストップするう結果となりました。
次に行ったのは定期1個売りをメインに販売した手法です。
単品1個売り 1200元
定期 980元
6個まとめ売り 6200元
上記の価格設定で、定期購入の説明をやメリットをLPに丁寧に記載しました。
・返品は30日間の間であればいつでも可能
・配送周期も変更可能
・定期の購入の方だけに特別なメリットもある
・定期購入が最も安い
これらの説明も際立たせました。
そうしたところ、CPO(Cost Per Order:新規顧客獲得単価)はぐっと下がり、3000元前後となりました。
また、定期購入の方の比率も60%以上となりました。
しかしながら、定期購入のリピート率は平均継続率2.2回と低く、このままでは収益化せず、広告投資も加速させられません。
定期継続率をあげるためのCRM(Customer Relationship Management:顧客に適切な対応をすることで顧客との良好な関係を構築・維持していくこと)施策を計画すると同時に、1ヵ月に2個お届け定期購入のオファーも作り、販売を行ってみました。(CRM施策の内容は後述)
単品1個売り 1200元
2個定期購入 1380元 ※1個あたり690元
6個まとめ売り 6200元
1個あたりの金額が2個定期購入が圧倒的に安いということを強調しました。
するとCPOはそこまで上がらず少しづつ改善もでき、獲得件数も順調に伸びていきました。
そしてCRM施策も実行しCその効果が徐々に出て、平均継続月数は2.2回から3回近くまで改善していきました。
ここまでのテストでスタートから6ヵ月が経過し、単月で黒字化が見えてきたという結果となりました。
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今回実施したCRM(顧客管理システム)施策は以下の通りです。
手法
・メールやSMSメッセージなどによるステップメール
・公式LINE内でのメッセージ配信(商品の使い方やクロスセル/アップセル)
・商品お届け時に同梱する同梱物
・お得な情報をお届けするDM
・電話でのアウトバウンドコール
手法としては日本のCRM施策と特に違う点はありませんが、台湾で行うCRM施策において特に注意すははるべき点は、クロスセルやアップセルを行う際はお得感があるオファーを重点的に提示する事です。
台湾の消費者はお得感を非常に大事にする商習慣があります。お得なオファー提示になっていれば日本よりもクロスセル率やアップセル率は高い数値を狙えます。
お得感の出し方としては、
・まとめて購入した場合30%OFF以下などの値引き
・〇〇〇元以上購入された方は500元割引きクーポン(期間限定利用)が利用できる
といった「値引き率・還元率を明確にして」消費者がお得だと納得する打ち出し方になります。 電話の受電率は日本よりも高い傾向にあるので、アウトバウンドコールでお特なおまとめセットをご案内するのも購入に結びつきます。
成功のコツはズバリ
現地(今回は台湾)の文化やトレンドを分析し、そこに合った、EC販売における効果的な施策を実施することです。
確かに、現地企業で定期通販で販売している商品は非常に少ない(ほぼ見ない)ような状況です。
日本のAmazonや楽天はECモールにも定期購入の機能が備わっていますが、ほかのアジアの国々のECモールには定期購入の機能もありません。
それはなぜか。
それは日本以外のアジアの国では比較的「まとめ買い」や「バラ買い」の習慣が定着しているからです。まとめ買いについては、すべて自分で使うのためだけではなく会社の同僚をまとめて安く購入して分け合う習慣や、親子/姉妹/親戚/友人に配ったりする習慣があります。
日本の場合「自分が使った化粧品や健康食品が必ず他の人に合うかわからないし、合わない化粧品や健康食品を渡すのは喜ばれないのでは」と思うのが一般的です。
しかしながら他のアジア国々の方は「私が良かったんだから、きっと他の人も喜んでくれるに違いない、お得な情報はできるだけシェアしよう」と考える方が多いようです。
一方でタイや東南アジアの一部のエリアではバラ買いが喜ばれます。「少しだけ使ってみたい」「使ってみてから継続して買うか決めたい」という考え方が多いと言われています。
では、商習慣が違うから=(イコール)定期購入が通用しないと言えるでしょうか。
答えは「NO」です。
確かにそのような習慣は定着していませんが、一方で消耗するものは定期的に届いた方が便利と考える方はいらっしゃいます。お得感が高いのであれば定期購入のほうがいいと考える方もいらっしゃいます。
では、アジアにおいては、定期購入の販売形式をとるとどのような結果になるのでしょうか。アジアンブリッジが所持する過去の実績データから分析するとアジアにおける定期購入の継続率は日本での定期購入の継続率より最初は10%~15%ほど下がります。しかし、最終的には日本の定期購入の継続率と同じ数値に落ち着く傾向があります。
ここで、「日本ででの定期購入の継続率よりも」という書き方をしたのはアジアでの定期購入の継続率は〇〇%と一律には言えないからです。アジアでの定期購入は商品の特性により継続されやすいものとされにくいもの、またターゲット層によっても異なります。その点は日本の特徴と同じと言えます。
まとめるとアジアではまとめ売りが定着していますが、消費者心理としては、認知度が低い商品を最初からまとめて購入するのはハードルが高くなります。
定期購入は、当初は継続率が日本よりも一時的に10%~15%下がりますが、アジアの国は日本よりもまだCPCが安いため事前にCPOとLTVをしっかり設計してEC販売を行えば成長しつづけることも可能です。
単品や商品ラインナップの少ないシリーズで展開したいメーカー様の場合は定期購入の仕組みを導入して商品の販売を行う事を推奨します。
海外案件で6ヵ月で「単月黒字化」という皆から驚かれるようなスピード感で結果を出せた事がもちろん第一です。とても単独では難しかったと思います。更に、アジアンブリッジがこれまでの知見に基づいた「成功の目算」を持っていて、そこに向かってしっかりステップを設計して一緒にそれを踏んで実施してくれたので、担当の自分としても会社としても、様々なリスクやスケジュール感を判断しやすく、決裁も含めて様々な事を無駄なくスムーズに進める事が出来ました。
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